既存顧客の声で新規顧客を呼び込むレビューマーケティング
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2022年1月11日
自社が得意とする3D設計業務ノウハウを活かし、世界最速の3D CAD「IRONCAD」(アイアン・キャド)の販売・開発・サポートを行うエンジニアリング企業、株式会社クリエイティブマシン。メジャーな3D CAD製品に比べると後発にあたる同製品の認知度を高めるためにITreviewを導入し、マーケティングに活用している。今回、同社のマーケティング戦略や、その中でのレビュー活用についてインタビューを行った。
■インタビュイー情報
株式会社クリエイティブマシン
尾﨑 元 氏
【背景・課題】
・3D CADのメジャーな製品に比べると、知名度が低く、比較対象の候補に挙がりづらかった
・他社製品との違いを伝えづらい、という課題を持っていた
・レビューを集めることで、認知度を重視して製品購入する層へもアプローチできるのではないかと考えていた
【効果】
・ 3D CADの検討テーブルに「IRONCADも追加したい」という声が増え 、認知度向上に役立っている
・資料ダウンロード時に 「導入検討中」や「見積り依頼」 といった確度の高い引き合いが増加した
・ITreviewだからこそ得られる本音の声を聞けるようになった
――初めに、御社の事業内容について教えてください。
当社は元々、設備・装置・治具などの設計を行う事務所としてスタートしました。設立当時は2D CADが主流でしたが、当社では3D CADが広まる前の早い段階からさまざまな種類の3D CADを導入・利用してきました。
そんな中で出会ったのが「IRONCAD」です。当時の3D CADというと、平面的な2Dのスケッチを押し出して立体的にモデリングする、2D CADの延長線上のようなものがほとんどでした。しかし、IRONCADは直感的な操作で、最初から3Dでモデリングできます。これは衝撃的でしたね。
IRONCADを使っていく中で「これを販売する事業を始めよう」ということを決め、現在のメイン事業であるCAD販売事業がスタートしました。
主なユーザー様は自動車・家電メーカー、FA関係の設計を行う設計事務所などです。日本全国でご利用いただいているほか、近年ではASEAN進出も果たしており、現地企業や日系企業の設計現場でご利用いただいています。
――そもそも3D CADを使う企業は、導入する製品をどのように選定・検討するのでしょうか。 例えば元請け企業が「このCADを使う」と決めると、その下請け企業も同じ製品を使うのでしょうか?
元請け企業がIRONCADを使っていれば、下請け企業もそれに合わせて導入する流れはありますね。
しかし、IRONCADは元請けが使っている他の3D CADデータでも高精度に変換できるので、下請け企業だけがIRONCADを使っているケースも少なくありません。元請けと下請け、いずれの企業にも導入していただける製品だと言えます。
――3D CADをお客様にご提案する場合、どのようなものなのかすぐにご理解いただけるものでしょうか?
現在は3D CADが普及しているため、説明はほとんど不要です。しかし、IRONCADは比較的後発の3D CADですから、メジャーな製品に比べると知名度が低い点は否めません。だからこそ、「他製品と何が違うのか」という具体的な説明が求められます。
――お客様がIRONCADと他のメジャー3D CADを比較することもあるわけですね。
そうですね。最近ではメジャー3D CADの比較にIRONCADが挙げられるケースもかなり増えました。ITreviewさんのおかげもあって認知度は確実に上がっていると思います。
――実際に導入を検討しているお客様から「レビューを見て決めた」というお声もあるのでしょうか?
確実にありますね。「ITreviewを見ました」という流れでのお見積り依頼が来ています。ITreviewのアクセスランキングでも何度か1位や2位に表示されていますから、それを見られているのだと思います。
――IRONCADについて認知度向上以外のマーケティングの課題はあったのでしょうか?
他社製品との違いを伝えづらい、という点が課題でした。IRONCADは従来の3D CADとは操作性が全く違います。「他の3D CADからIRONCADに乗り換えると使いづらい」と勘違いされるケースがありました。
例えば、Webサイトを作るためにHTMLとCSSでコーディングをしている人の中には、GUIを用いて「直感的に操作できるツール」を逆に使いづらく感じることがあります。このあたりをどう伝えるのか、という点は課題として残っているので、今後はユーザーへのステップメールを通してレクチャーする予定です。
――ITreview導入のきっかけについてお聞かせください。
正直なところをお話すると、ITreviewに当社製品が載っていたことがきっかけです。製品が掲載されているし、レビューも書かれている。しかし、契約をしないと製品ページの充実化はできない。そして、そのことを耳にして、ITreviewの話を聞いているうちに「これは良いな」と思いました。
顧客サポートや品質向上にレビューを活用したり、ユーザーの本音を聞ける場として役立てたりする使い方もあるでしょう。しかし、それだけではなく、「ここにレビューが集まれば、認知度を重視して他の3D CADを購入する層にもアプローチできるのではないか」と考えました。
先程もお話しましたが、3D CADの検討テーブルに「IRONCADも追加したい」という声が増えているので、認知度向上にはかなり役立っていると思います。
――社内でもITreviewについてお話されることはあるのでしょうか?
週に一度、ITreviewの更新状況や次のアクションについて、社内全体で共有しています。レビューやバッジ (*1) が営業資料やセールストークになることをまめに伝えていくことが社内理解に必要だと感じています。
*1. ITreview Gridでユーザー評価の高い2領域の製品に発行されるバッジのこと。
――仮にITreviewがなかったとすると、ユーザーの声を吸い上げる仕組みは難しいものだったのでしょうか?
お客様へのアンケートは行っていますが、その回答内容とITreviewのレビュー内容は違いますね。レビューの方がかなり正直で具体的に書かれています。メーカーに直接回答するアンケートよりも本音で書きやすいのでしょう。そう言った意味では、ITreviewだからこそ得られる声も多いです。
――ITreviewの導入当初からレビューを集めるような活動はされていたのでしょうか?
いきなりユーザー全体にレビュー投稿のお願いをするようなことはしませんでした。最初の数レビューは長年使っていただいているユーザーに電話でレビューをお願いし、徐々にメール配信でもお願いするようにしています。
――最近ですとITreview Grid Award 2021 Fall のタイミングで「Leader」を受賞されています。リーダーバッジは社内で活用されているのでしょうか?
まず、Webサイトにリーダーバッジを掲載しました。また、バッジをポップアップにしてWebサイトの横に表示されるようにしています。このポップアップから「ITreviewのレビューページ」当社が選定した「ミッドレンジ3D CADの比較ページ」「当社の資料ダウンロードページ」という3つのページにアクセスできるようにしています。
――ユーザーが御社のWebサイトを訪れた後、ITreviewの情報に触れていただけるように戦略的に発信されているわけですね。実際に取り組みを始められてからの成果や良かった点などはありますか?
Webサイトの滞在時間が緩やかな右肩上がりで増えています。Webサイト上でITreviewでの掲載をアピールしているので、その後の閲覧につながる説得力になっているのだと思います。
――WebサイトとITreviewを一体化させる形で情報を発信しているということですね。実際ポップアップからのクリック率はどれくらいあるものなのでしょうか?
全体の10%弱の方がクリックされています。当社の中では高い数字ですし、他のポップアップよりも効果的だと感じています。今後もしばらく使っていきたい考えです。
――ITreview導入後の成果として「引き合いの確度が高くなった」ともお伺いしていますが、これはお客様、販売店のどちらでしょうか?
お客様です。当社公式サイトとは別に資料ダウンロード用のサイトを用意しています。そこではお客様向けのアンケートを用意しており、「情報収集」「導入検討」「デモを希望」「お見積りを希望」といった意向を集められるようにしています。
最近は「導入検討中」や「見積り依頼」が確実に増えており、逆に「情報収集」はかなり減っています。ITreview掲載との関係性までは計測できていないのですが、マーケティング全体として望ましい効果が出ていることは事実です。
――全体を総括してITreviewを導入したことでマーケティング全体に対する手応えはどのように感じていますか?
外部に発信するPRの材料が増えたと感じています。お客様からの声と競合他社との比較、この2点を発信する材料として使えるのが嬉しいですね。
――最後に今後の展望についてお聞かせください。
販売店向けのITreview活用を進めていきたいと思っています。販売店にITreviewをPRしてセールスを強化してもらう形です。
またセールスだけでなく、レビュー内容をカスタマーサービスのサポート部署が自動的に受け取れるようにして、サポートのミーティングで共有してもらったり意識向上に役立ててもらったりしたいと考えています。
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