顧客の声が集まるにつれ、新規のお問い合わせ件数が30%以上増加する相乗効果も

クラウドバックアップサービス「AOSBOX Business」を始め、データ移行やデータ復旧サービス、データセキュリティなど、データのライフサイクルに合わせたさまざまなソリューションを提供。「データアセットマネジメント」の分野で数多くの実績を重ねてきたのがAOSデータだ。同社の代表的なソリューションである「AOSBOX Business」は、海外で生まれ、瞬く間に多くの顧客の支持を受けたバックアップサービス。受賞歴も豊富で、名の知れたサービスだ。販売パートナーと連携した営業活動で国内の販売実績も積み重ねてきたが、国内での知名度は決して高くなく、数あるバックアップサービスの中において、認知度という面で少なからず課題を抱えていた。

そこで、利用したのが、ITreviewだ。レビューサイトというオープンな場で、たくさんの自社サービスを評価する声が寄せられそれが公開されれば、それだけファンの多いサービス、多くのユーザーが安心して使っているサービスとして広く認知されていく。認知度向上が目的ならば、レビューの数は多ければ多いほど効果的だと考えた同社は「ITreviewプロジェクトチーム」を結成し、営業を巻き込んでレビュー収集を強力に推進。“組織”で動き、顧客の声を集め、サービス改善に生かすことに対して、まさに全社一丸となって取り組んだことが、Customer Voice Leaders受賞につながった。

同社が短期間で数多くのレビューを集められた、その秘訣とは? また、ITreviewを利用して得られた“予期せぬ”効果とは?プロジェクトメンバーである4人の方々に詳しくお伺いした。

Customer Voice Leaders 2020 受賞コメント動画_AOSデータ株式会社様

<サマリー>
背景・課題・狙い
●自社のサービスに自信はあるが、認知度が十分でなかった
●海外での受賞歴はあるが、国内ではまだなかった
●コロナ禍で顧客とのコミュニケーション機会が減少していた

ITreview利用の効果・メリット
●レビュー件数の増加にともない、新規の問い合わせが増加した
●営業がカバーしていたエリア外からも問い合わせが発生するようになった
●レビュー収集のキャンペーンが営業のドアノックツールになり、顧客とのコミュニケーションの機会・幅が広がった
●これまで販売パートナー経由で聞くことが多かったエンドユーザーの声を、直接聞ける機会が増えた
●販売パートナー視点での売りやすさ、売りにくさに関する情報も得られた
●顧客満足度の高さを証明するAwardを受賞でき、販促強化につながった

 

プロジェクトチームを結成し、レビューの収集を強力推進。レビューが増えることで、新規リードも増加

――貴社はどのような経緯で、ITreviewの利用を始められたのでしょうか?

野田氏: 弊社は「お客さまのデータとともに」という企業理念に表れているように、常にお客さまの声(データ)を聞き、それを分析・活用し、サービスの質を高めていくことが最も重要なことと考えています。

営業やサポートが直接お客さまからお伺いした声だけでなく、もっと多くの声を集める手段はないかと検討していた時に、取引先であるソフトバンク様の関係でアイティクラウド様から「ITreviewというレビューサイトが始まる」とご紹介いただきました。

当時レビューサイトというのは日本であまり普及していなかったので、無料プランで一度試してみようと始めたのですが、海外の情報などをいろいろ教えていただいて、これはB2Bでも有効なのでは?と考えるようになり、有償プランに切り替えて利用しています。

加藤氏: AOSBOX Businessは海外のアプリケーションをベースとして、弊社で日本市場に適した仕様に開発、日本語化し国内で販売しています。海外では数々の受賞歴がありますが、日本ではまだ受賞歴がありません。サービス自体は良いものだと私たちも自信を持っていますが、海外の受賞歴というのは、お客さまになかなか評価されにくいので、ITreviewでもっと認知度を高めていこうというのが、きっかけになります。
ただ、最終的にアワードで受賞できればいいなと思っていましたが、たくさんのレビューが集まり、それが公開されることで、ファンの多いサービス、多くのユーザーが安心して使っているサービスとして認知度を高められたら、というのが最大の目的です。

――貴社は、ITreviewを利用するにあたり、プロジェクトチームを結成されていますね

清本氏: はい。最初は営業部門に対し「レビューサイトの活用を始めるので、レビュー収集よろしく」と声がけをする程度でした。でもそれだけですと、レビューはなかなか集まりませんでした。そこで、事業企画室・広報・オンライン事業部で「ITreview プロジェクトチーム」を発足することで、レビューの収集を加速させていきました。最初の目標は、少しでも多くのレビューを集めることでしたので、プロジェクトチーム主導で、レビュー獲得キャンペーンなどの施策を高頻度で実施しました。

 また、営業の中でも、レビュー収集の意義を理解し意欲的に取り組んでいるメンバー3人を指名し、レビュー収集のコツなどを他のメンバーへ積極的に発信し、レビュー収集をけん引する役割を担ってもらいました。

――営業というのは、どうしても新規顧客開拓にウェイトを置きがち。既存顧客から声を集める意義を理解・浸透させるためのご苦労はございませんでしたか?

加藤氏: そうですね。インセンティブを付けたキャンペーンを製品ブログやSNSで告知しましたが、それだけですと、ここまでのレビューは集まらなかったと思います。レビューの収集は、営業から顧客へ依頼してもらうのがかなり効果的です。つまり、レビューが増やせるかどうかは、営業が動いてくれるかどうかにかかっていると言っても過言ではないと思います。営業の意識を高めるために、私たちプロジェクトチームのほうで、レビュー収集の活動状況やお客さまの反応を可視化し、営業部門と常に共有しました。

レビューキャンペーン

これは想定していなかったことなのですが、レビューが増えていくと、新規顧客からのお問い合わせが明らかに増えました。レビューが20件を超えたあたりから、営業が普段回れないようなところからのお問い合わせなどもあり、通常より30%以上は増えていると思います。レビューが増えることで、新規リードもだんだん増えるようになってきて、声を集めることの効果を営業は実感でき、レビュー収集へより積極的に取り組むようになったのではないかと思います。

営業は、レビュー獲得キャンペーンを有効なドアノックツールとして活用。
コミュニケーションの幅が広がる効果も

――営業を巻き込むことでより多く集まった顧客の声を、どのように生かしていらっしゃいますか?

加藤氏: まず、いただいたレビューについては、私のほうで必ずコメントバックをするようにしています。忙しい中、レビューを書いてくださったので、お客様とより良い関係性を保つために、コメントバックは必須だと考えていました。

また、製品選定のためにITreviewを訪れた方々が、1つ1つコメントバックしている様子をご覧になって、「購入後もきちんとフォローしてくれるサービスだな」と好感を持っていただければ…という思いが私を動かしていますね(笑)。

コメントバックは、その時に必ず開発とサポートに内容をチェックしてから行っています。結果として開発のほうでもナレッジが溜まり始め、今後こういうところは改善していこうという方針が見えてきている状態です。

清本氏: 集まったレビューについては、プロジェクトチームのほうでまとめて、月例で開催される営業、開発、サポートのリーダーディスカッション会の場に、議案として挙げられます。改善ポイントとして声をいただいたことの対応などをその場で協議します。

全レビューにコメントを返信。お客様のご要望やお困りごとに対する回答も行っている

――ITreview利用の目的がサービスの認知度を高めること。それと同時に、集めたレビューによって営業活動のバリューを上げることも今回の目的の1つだと伺いましたが、具体的には営業活動がどう変わったのですか?

清本氏: レビューがある程度集まったところで、営業部門で振り返り会を実施しました。ITreviewに集まったお客さまの声がサービスの改善につながったこと、ITreview Grid Award の「Leader」 の称号などを販促物へ効果的に活用できたことなど共有し、レビュー収集の意義を営業全体で再確認したのです。そうすることで、まず、お客さまの声に対する営業の意識が変わりましたね。

AOSBOX Business 製品公式ページ<https://www.aosbox.com/business/ >より転載

また、どの企業の営業もそうだと思いますが、コロナ禍という特殊な環境下でお客さまとのコミュニケーションがどうしても減少しているという現実があります。そこにどう立ち向かっていくかという時に、弊社の営業は、今回のレビュー獲得キャンペーンを有効なドアノックツールとして活用しました。

その中で、例えばせっかくの機会なので実際に使っている情シスの方のお話しも聞かせていただくような活動も行っています。キャンペーンによって、今までなかなか話せなかった方や他部署の方など、コミュニケーションの幅が広がったことでAOSBOX Businessのみならず他製品ニーズの発見などにもつながったと思います。

――ITreviewを通じて、営業の意識改革やコミュニケーションの幅を広げることができたことは、大きな成果ですね

清本氏: そうですね。私たちの営業はディストリビューターを通じたパートナー営業がメインです。誰も経験したことのないコロナ禍で、エンドユーザーさまとの打ち合わせができない、そもそもニーズがトーンダウンしているなど、パートナーさまもなかなか売りにくい状況がありました。その中で、今回のレビュー施策をお話しするうちに、パートナーさまからAOSBOX Businessの売りやすさや売りにくさのお話をいただく機会も多かったと聞いています。私たちの営業がAOSBOX Businessの長所、短所を再認識できたことも成果の1つですね。

ITreviewのレビューがサービスを良くする大きな力になることを全社へ向けて発信していきたい

――Grid Awardの称号(バッジ)やレビューは、どのように二次活用されていますか?

西澤氏: 製品サイトや事例ページ、プレスリリース、メルマガなどにバッジを掲載させていただいています。事例ページやプレスリリースには、ベストレビューとして、高評価をいただいているレビューそのものをいくつか掲載しています。他には、営業資料の中にも、バッジとレビューを掲載しています。

――今後、プロジェクトチームは継続して活動されるのですか?

清本氏: はい。お客さまの声と向き合うことは恒常的に取り組むべきテーマだと考えていますので、今後もプロジェクトを軸に、「お客さまの声を積極的に聞き」→「全社でサービス改善に活用し」→「営業活動へ生かしていく」というサイクルを回していきたと考えています。

加藤氏: 私はレビューでお客さまに指摘していただいたウイークポイントをいかにしてクリアにしていくか、1つの材料となるように社内へ発信していきたいと思っています。今回の取り組みでレビューが集まって、お客さまの声の重要性や意義を社内に浸透させることができたと思います。それが第1ステップとすれば、より良いサービスづくりにお客さまの声を生かすことが第2ステップ。ITreviewのレビューがサービスを良くする大きな力になるということを今後は発信していきたいですね。

――最後に、ITreviewをどう活用すれば成果が得られるのかと考えている方へ、メッセージやアドバイスがあればお聞かせください

加藤氏: どんな製品・サービスにもユーザーは必ずいると思うので、ITreviewを通じて、まずはユーザーの方々の声をたくさん聞くことだと思います。お客さまの声がレビューという形でITreviewに掲載されることで、一般的に認知度があまり高くない製品でも、そのカテゴリーの比較対象製品として取り上げていただけます。それはマーケティングの視点からもかなり有益なことだと思います。レビューの数が多ければ多いほど、認知度が高い製品としてマッピングしていただけます。1つでも多くのレビューを集める、それには営業を巻き込む。これがITreview活用のポイントですね。

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