レビュー収集の“目的”の明確化と社内浸透でカテゴリートップのレビュー件数を獲得

商品の特長やブランドの強みをWebサイトでしっかり伝えたつもりでも、実は運営者が思うほど相手には伝わっていないもの。そのような情報のミスマッチを解消し、メッセージ、バナー、クーポン、チャットなどでサイト訪問者の離脱を防ぎ、購買へと結び付けるためのITツールがWeb接客ツール。なかでも950社、1200サイト以上で利用され業界トップクラスの導入実績を持つのが「Flipdesk」だ。「もともとお客さまの声を集めて、それをプロダクトの改善に生かすということは行っていました。営業や運用コンサルタントが直接お客さまから伺った機能追加などの開発要望は、ITreviewを利用する前から50件以上リストアップされていました」と株式会社フリップデスク 代表取締役社長の佐々木 忍氏は言う。

そのように、顧客の声を集めることへ積極的に取り組んでいた同社は、ITreview
を利用することをきっかけに、「収集のレベル」をさらに高めた。それはなぜか。「ヒアリングによってお伺いする声は、はっきりとした改善要望、マスト要件です。ITreviewで、もう少しこうなったら…というような、サービス強化につながるお客さまの素直なご意見を聞きたかったのです」と佐々木氏。そこで営業活動のタスクにレビューの収集を組み込み、戦略的にレビューを収集。瞬く間にWeb接客カテゴリーではトップの件数のレビューを獲得した同社は、顧客の声をサービスの“強化”につなげたことで、Customer Voice Leaders 2020を受賞した。

同社がレビュー収集のために実践したこととは? また、集めた顧客の声をどのように活用しているのか?佐々木氏と広報チームの小坂 唯氏に詳しくお伺いした。

<サマリー>
背景・課題・狙い

●顕在化した開発要望は聞けていたが、潜在的な機能やサービスに関する声は聞けていなかった
●顧客満足度の高さを示すデータが不足していた
●サービスの強化を行う重要な意思決定は、顧客の声を元に判断したかった

ITreview利用の効果・メリット
●サービス強化やプロダクトの未来につながる顧客の声が聞けた
●レビュー収集活動を通じて、顧客の声の重要性を社内へ浸透させることができた
●カテゴリートップのレビュー件数を獲得することで、サービス強化のための判断材料を手にすることができた
●総合評価点がカテゴリートップとなり、営業資料に反映。営業ツールとして活用できた

 

対面では、聞くことができなかったプロダクトの未来につながる声をITreviewで集めたい

――ITreviewをご利用なさる前から、貴社には顧客の声を積極的に集めるという風土があったとお聞きしました

佐々木氏:お客さまの声を集めて、それをプロダクトの改善に生かすということは以前から行っていました。Excelシートにお客さまからの開発要望が50件以上リストになっていて、古い記録ですと2016年のコメントも残されています。

当時は、特定の会社に使い倒してもらって出てきた改善要望を形にして返していくというのが正攻法だといわれていました。弊社もまずお客さまに使っていただくということを積極的に行っていた時期もあったので、顧客の声を聞くという良き習慣は現在もそのまま引き継いでいます。

――その風土の上に、ITreviewを利用して、さらに顧客の声を集めようとなさった意図は?

佐々木氏: 営業や運用コンサルタントがお伺いしてくる声というのは、現状のプロダクトに関する改善要望がほとんどです。Flipdeskを使って「もっとこんなことがしたい」「現状でも満足しているが、こんなことができればもっと良くなる」といったプロダクトの未来にひもづくお客さまの声というのは、人を介してなかなか集めづらいと感じていました。レビューサイトという第三者が運営する場を通して、そのようなお客さまの素直なご意見というのを集めたかったのです。

――なるほど。これまでのヒアリングという手段では得ることができない、プロダクトの未来につながる声をITreviewのレビューという形で収集しようとなさったのですね。より多くのレビューを集めるために、具体的にどのような施策を実施されたのでしょうか?

佐々木氏: レビューを集めるスタートでまず30件という目標を立てて、Web接客カテゴリーページの1ページ目に「Flipdesk」が表示されるようにしようと社員に話しました。

スタートの頃はみんな、普段の業務にもう1つレビュー収集が乗るので、やっぱり立ち上がりが遅いメンバーがほとんどでした。そこで、レビュー収集にドライブをかけるために、1カ月限定で、レビューを書いてくださった方にはAmazonギフト券をプレゼントするという施策を実施しました。

いつもお世話になっている人や、最近仲良くなった人に、いつもありがとうございますというお礼も兼ねて、普段使っているサービスについて率直なご意見いただければ会社からお礼できるので、この機会にどうですか、と営業担当にレビューを依頼してもらいました。

小坂氏: レビュー投稿を依頼するお客さまのリストを作って、依頼済み、説明済み、レビュー投稿はOK or NG、いつまでに書いていただけるのかなど、進捗をずっと全員で追い続けていました。ギフト券プレゼント月間の最終日に、30件目のレビューが投稿された時は、今まで経験したことのないような達成感がありました(笑)。

カテゴリートップのレビュー件数を集めることに成功したのは、何のためにやるのかという目的を明確にして、それを正しく理解させられたから

――ギフト券のインセンティブを付けてレビュー投稿の依頼をすると、良い評価を書いてくださいという依頼だと誤解されてしまう可能性もあるかと思いますが、そこはどうハンドリングなさったのですか?

佐々木氏: 営業に対しては、お客さまへの依頼の際、素直な意見を書いてくださいとお願いしようと。5の評価点を付けてくださいというのは、サービス強化のために声を集めるという本来の目的から外れるので止めましょうと伝えていました。

レビュー数が10数件~30件までの間に、このお客さまはこういうふうに感じながらFlipdeskを使っていらっしゃるのか…というような気づきもたくさんあって。この気づきを得ることが目的で始めたレビュー収集ですから、お客さまへの依頼も「率直なご意見を書いてください」で徹底しました。

30件からトップの43件へもう1回アクセルを踏もうか検討している際に、想像していたよりも、サービス強化に関する気づきが多かった30件だったので、これは営業のみんなに負荷かけてでもやってもらったほうが良いと判断して、さらに3カ月のギフト券プレゼントキャンペーンを延長実施しました。

――貴社は、4カ月という短期間で、カテゴリートップのレビュー件数を集められました

小坂氏: そろそろ40件に届きそうという頃から、「せっかくだから1位のほうがいいよね」「トップまで行こうよ」という声が、こちらから何も言わなくても営業から出てきましたね。当時、総合評価点もトップだったので、営業資料の中で「口コミサイトで顧客満足度1位です」と謳えるようになり、それは営業が意識して使うようになりました。

佐々木氏: トップの件数を集められたのは、何のためにやるのかという目的を明確にして、それを正しく理解させられたということ。また、目的を実現するために、レビューを何件、いつまでに獲得するという行動目標に落としたKPIを設定したということ。さらに、それが動いているのかどうかという進捗を常に営業チーム内で見えるようにしていたこと。この3つを押さえたことが、レビュー件数トップへ導いてくれたと思います。

2つ目のKPIから始める会社が少なくないと思いますが、1つ目のなぜ集めるのかという目的の明確化と社内浸透が最も大事だと思います。最も上位の大義を言葉にして、そこが正しく理解されていれば、あとは行動あるのみです。

――レビュー収集の目的を営業の方々へどう浸透させていったのですか?

佐々木氏: 顧客の声を知るということをいちばん上位の目的に置いています。私たちのサービスを来年、再来年ともっと良くしていこうとすると、お客さまが何を思っているのかをちゃんと知らないと、独りよがりのサービス改善になってしまい、外すと会社にとって大打撃です。ちゃんと顧客に寄り添ったサービスの強化を行うためには、レビューがあったほうが、間違いがない。だから集めてほしいといったことは営業に話しました。

最初はなぜ集めるのかという目的を2週に1回ぐらいは話さなきゃいけなかったのですが、今はそれをしなくても集めるようになっています。営業、運用、開発の各チーム、レビューを全件見て、若手のメンバー含めて気づきは多かったようで、現在は目的を話さなくても、声を集めるというのは定着しているのではないかと思います。

また、「知っていると思っていた」「けど知らなかった」ということがレビューには結構あったので、自分たちがこう思っているということと、お客さまがこう思っている、そのギャップが知れて良かったと思っている人も少なからずいます。

――ITreviewのレビューは、どのように活用していますか?

小坂氏: 新しいレビューが投稿されると広報チームのほうで、キャプチャーを取ってそれをパワーポイントに貼り付けて、コメントを入れられたり、ちゃんと読んでほしいポイントにハイライトを引いたりした状態にして、各チームにシェアするという運用を行っています。

佐々木氏:各チームで週に1回、営業ミーティング、運用ミーティング、開発ミーティングというのがあるので、その場のアジェンダにレビューを見るというのは定期的に入れています。開発チームは、他のチームも見られる状態でドキュメントを共有してくれ、このレビューのコメントから次の開発ではこれをやろうと計画しているというのは、全社で把握しています。営業チームと運用チームは、合同の定例ミーティングを行っているので、その場でお互いにどういうレビューが気になったか、それに対してどういう打ち手をやろうと思っているかというのを発表しあうようにしました。やると言ったことがやれているかという進捗確認も定例ミーティングのアジェンダに入れています。

「答えはお客さんが知っている」 私たちがプロダクトをこうしようと考えているより、使ってみてどうですかと聞いたほうが、間違いのない答えにたどり着ける

――レビューから生まれたサービス強化の具体例は何かございますか?

佐々木氏: 機能面では、フォントを変更したいというレビューがあって、フォントを変更できるよう対応しました。×でバナーを消せるのですが×の大きさが変えられないかといったちょっとしたご要望もありました。それはお客さまのほうで設定ができないのですが、言っていただければ私たちのほうで変更できることだったので、その方へご連絡差し上げるのと同時に、もし同じお悩みがあったらご相談くださいとお客さま全員へメールを送って、何社かご依頼が来たということはありました。

あとは、できることをできないと感じているというレビューも4~5件ありました。その方にすぐにご連絡をしてそのストレスを解消しました。サービスとしてオープンにしている情報を十分にご理解されていないのは、営業の説明の仕方にも一因があるので、じゃあ営業資料を改善しようというサービス強化につながっていると思います。

投稿されるレビューは「良い点」だけでなく「改善点」も必須のため、
お客様のサービスに対するご要望がわかることも

――有償プランでITreviewを利用することのメリットは、どこに感じていらっしゃいますか?

佐々木氏: 有償プランだと取得できる情報が多くなることにメリットを感じています。カテゴリーを訪問している人、自分たちの製品ページに来ている人なども分かり、ITreviewのレビューを見てから製品サイトに来て資料請求している人はどのくらいいるのかなどの情報も得られます。問い合わせをしていただいた方の2~3割は資料請求する前にITreviewの口コミを見ています。その辺が分かると販促活動を行う意思決定もしやすくなりますから。

ITreviewに掲載している自社製品のレビューや製品詳細、価格情報などのページを
閲覧した企業がわかるインテントデータ機能

――今後、この取り組みは継続されていきますか?また、ITreviewへ「こんなことができたら」といったサービス強化につながるお声がいただければ、お伺いしたいと思います。

佐々木氏: 今後もこれまでどおり、定期的に各チームでレビューを確認して、顧客の声を分類して、気づきを得て…という活動を継続していきたいと思います。いろいろな顧客からのいろいろなご意見を集めて、何か意思決定する時の明確な判断材料が手元にある状態にしたいと考えています。これまでとは違った気づきを与えてくれるレビューが投稿されて、これは世の中の新しい流れになっていくのかな…という気づきはひき続き得たいと思っています。

ITreviewへの要望は、Flipdeskのレビューを書いていただいた方に、一定期間を置いた後、アンケートが実施できないかと考えています。レビューをお書きになった当時から現在までで、何か違うところ気になっていないかなど、その後の実態を調査するようなことができないかと。ITreview側からのアンケートであれば、客観性が保てるので、ベンダーからのアンケートより実態が把握しやすくなると思います。そんなサービスがあれば、私は積極的に使いたいと思います。

――最後に、ITreviewをどう活用すれば成果が得られるのかと考えている方へ、メッセージやアドバイスがあればお聞かせください

佐々木氏: 私には新卒入社した以前の会社時代からずっと、現在も大事にしているモットーがあります。それは、「答えはお客さんが知っている」ということ。

私たちが机上の空論でこうかな?という仮説も、お客さまに質問すれば全て答えが出てくる。私たちがプロダクトをこうしようと考えているより、実際使ってみてどうですかと聞いたほうが、間違いのない答えにたどり着ける。お客さまの声を聞かずに答えを決めるのは、前を見ないで歩いているのと同じだと思います。

答えはお客さまが知っているのです。だから、とことんお客さまの声に耳を傾けましょうとアドバイスしたいです。ITreviewというメディアが間に入ることで、直接聞くよりもフラットな意見が聞けます。第三者を通してのやりとりがお互いにとって最も有益なことだと思います。

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