既存顧客の声で新規顧客を呼び込むレビューマーケティング
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2022年9月29日
企業における情報共有の重要性は言うまでもありません。しかしながら、帯に短したすきに長し、というような扱いにくいツールでは、業務効率の向上は見込めないもの。クレイの開発する「DocBase」は、まさにそんな場面で活躍する、かゆいところに手が届く情報共有ツールです。ITreviewでは、そのクレイについて、「Customer Voice Leaders 2022」の1社として選定させていただきました。ITreviewの製品情報ページなどのコンテンツを充実させ、徹底した顧客視点でプロモーション活動を展開。さらにはユーザーの声を製品の改善に積極的に活かしてきました。
■インタビュイー情報
株式会社クレイ
石島 隆行様
【背景・課題】
・自社プロダクトのユーザーとの接点を増やしたかった
・実ユーザーの率直な感想を得る方法を探していた
・製品の伝わりにくい部分をフォローする必要性を感じていた
【活用の効果】
・自社プロダクトの強みを再認識
・ユーザーの声を開発・改修する項目の優先度を決める判断の1つに
・ランディングページに盛り込む要素もレビュー内容を参考に
―はじめに御社の事業内容と、「DocBase」について教えてください。
当社はWebシステムやスマートフォンアプリのバックエンドサーバーなど、主にエンドユーザー様向けの仕組みを受託開発している会社です。それに加えて、今ITreviewに掲載している「DocBase」という情報共有のためのツールも開発・運営しています。
「DocBase」を開発したのは、受託事業を手がけていくなかで、お客様とやりとりする情報を開発チーム全体で共有したり、保管したりするための最適な手段がなかったことがきっかけです。データを保管するという意味ではクラウドストレージがありますし、情報を管理するプロジェクト管理ツールなどもありますが、定型・非定型問わず日々発生するさまざまな情報を一括して保存して簡単に共有でき、後で検索できるツールとなるとなかなかありません。そこで、ないなら自分たちで作ってみようか、と考えて開発したのが「DocBase」ということになります。
「DocBase」で重視しているのは、気楽に情報を投げ込むようにして保存し、蓄積していけるような場所にする、ということです。競合製品のなかにはITリテラシーが高くないと使いこなせないものもあります。情報をきっちりかっちり管理していかなければならないので、何かフワッとしたものが出てきたときに、とりあえず気軽に投げ込んでおこう、という感じでは使えなったりもします。
たとえばチャットツールに書き込んでどんどん流れていってしまうような情報でも、気軽に保存できて、後で簡単に取り出せる。「DocBase」ではそういうところを主眼に置いて開発しています。ツールに慣れていなかったり、ITリテラシーが高くなかったりしてもすぐに使い始められる、という声をお客様からはよくいただきますね。
―なぜITreviewを活用していこうと考えたのでしょうか。
ユーザーであるお客様との接点が少なく、それを増やしたかったからです。Webブラウザー上で使えるツールですし、利用申し込みもWebで完結してしまうので、ユーザーサポート以外にお客様とやりとりする場面はほとんどありませんでした。そのサポートにしても、直接やりとりするのはだいたい企業の情報システム部門やIT担当者の方になりますので、「DocBase」を普段使っているエンドユーザーとは異なります。具体的にどんな思いで使っているかまでは聞き出せなかったんです。
一応、個別相談会という見込み顧客と直接お話しする機会も設けてはいますが、一度にたくさんのお客様とコミュニケーションできるわけではありません。しかし、そういったところでお客様と話をしていたときに、「DocBase」をどこで知ったのかを伺うと、ITreviewのようなレビューサイトで比較しているときに知った、という声が意外と多かったんです。
たしかに、製品名で検索するとITreviewが上位に表示されるようでしたし、こういったレビューサイトでもしっかり製品をアピールしていくことが重要だと感じて、2021年の春頃からITreviewの活用を始めることにしました。
―集まったユーザーレビューはどのように活用してきましたか。
ITreviewのレビューには生の声がそのまま掲載されています。ここが優れている、ここが使いにくい、といった評価が網羅されていますから、レビューを全部読み込んで、評価内容を機能のカテゴリーごとに整理して、何についてどう言及していたかを集計し、数値化しました。
その作業はかなり大変でしたが、たとえば「DocBase」の特徴の1つであるMarkdown記法によるテキストの装飾機能について、意外と評価が高いということがわかりました。エンジニアのようなリテラシーの高い方には便利な機能で、そうではない方にとっては難しいのではないか、と思っていたのですが、幅広い方から支持をいただけていることに気付けました。ポジティブな声もあればネガティブな声もありますが、そういった評価や要望を分析して、次の開発・改修においてどのように優先度をつけていくべきか、という意思決定に反映させています。
また、製品そのものだけでなく、製品のランディングページを作成していくときに、どんな要素を入れていくか決める時の参考にもしています。ITreviewからダウンロードできるようにしている製品紹介資料には一部のお客様のレビューを掲載していますし、先ほど申し上げたお客様との個別相談会で、質問にお答えするときに、ITreviewのレビューを役立てているところもあります。
―ITreview上では製品情報や連携サービスの情報などがかなり充実していて、ページを丁寧に作り込んでいる印象です。
お客様においては、競合する他のツールと比べることもITreviewの大きなユースケースだと考えています。「DocBase」がもつ機能などを、ITreview上のページを見るだけでひと通り理解できるようにすることも重要だと思い、なるべく多くの情報を提供するように心がけた結果かなと思います。契約数の増加につなげるという意味でも、お客様が情報を得るためのステップ数は可能な限り少なくした方がいいはずです。
そもそもレビューを拝見していると、我々の製品でできることがお客様に伝えきれていないな、と感じることも多くありました。我々の広報が至っていないところでもありますが、そういう点からもWebに情報をしっかり載せて伝えたかったんです。ただ、このページの作り込みはそこまで大変なことではありませんでした。これまでランディングページ用などに素材をいろいろ用意してきましたし、それらを上手く再利用できれば、さほど大きな手間ではないと思います。
―ユーザーからのレビュー1件1件に対してこまめに返信されているのも「伝えたい」という気持ちがあるからでしょうか。
そうですね。レビューで「こういうことができない」とコメントされているときに、実際にはできることも多くて、そのときには素早くフォローする必要がありますので。また、ちゃんと読んでいますよ、という意思表示のためにも、それに限らずすべての投稿を確認して返信しています。そのおかげか、伝わっていないな、と感じるレビューはここ1年ほどは見かけなくなってきたように思います。
―今後のITreviewの活用方針についてお聞かせください。もしくはなんらかの目標は設定されていますか。
レビュー収集の活動はもちろん継続的にやっていきます。各スコアは徐々に上がってきていますが、今の平均点が3.9で、目標である4.0にはまだ達していないので、もう少し頑張らないとなりません。平均点が4.0以上になれば納得感も上がるので、たとえばランディングページにお客様の声を掲載して、ITreviewに逆に誘導していくようなレビューの活用をもっと積極的にできそうに思っています。ユーザーの声を集めるのは簡単ではありませんが、NPS(ネットプロモータースコア)を計測して、それを参考にお客様にレビュー依頼するタイミングを図るなど、地道に1つ1つ試していくつもりです。
―ITreviewをこれから活用していきたいと考えている企業に向けてメッセージがありましたら。
ITreviewのページに製品情報などを埋めていくこと自体はそこまで大変ではありません。むしろ、情報が少なく、リンクで別のランディングページに誘導するだけだと寂しい。ITreviewの中で製品の概要をひと通りわかるようにすれば、ユーザーとしても安心感があるのではないでしょうか。焦って全部の項目を埋める必要もないので、1つずつ順番に、気負わずにやるといいんじゃないかなと思っています。
なんといってもITreviewのメリットは、お客様の生の声が直接聞けることです。リード獲得が目的なら他にもいろいろなツール、手段がありますが、製品に対する正直な意見を集める手段は多くありません。運営しているITreview側できっちりスクリーニングされていることで、信頼性の高い情報が得られ、機能・分野ごとのスコアではお客様がどこを評価しどこを不満に思っているかも把握できます。ですので、みなさんもどんどん活用を進めていってほしいですね。
2021年1月29日