既存顧客の声で新規顧客を呼び込むレビューマーケティング
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2022年9月29日
Gmail、Google カレンダー、Google ドライブなどの数々のGoogleサービスは、ビジネスユーザー向けに「Google Workspace」としてセットで提供されています。それらのサービス群をより使いやすくするためのツールとして人気が高まっているのが、rakumoの「rakumo for Google Workspace」。ITreviewでは、そのrakumoについて、「Customer Voice Leaders 2022」の1つに選定させていただきました。Google Workspaceの導入が前提となるだけに、その特性を考慮に入れたうえで、認知拡大や購買プロセスの促進のための施策をITreviewの活用によって実現。ユーザーのポジティブ・ネガティブな声両方を受け止め、それを製品開発やサポートに活かしてきました。
■インタビュイー情報
rakumo株式会社
マーケティング部 部長 鈴木一弘様
【背景・課題】
・サービスの特性上、広告施策の工夫が必須になっていた
・認知拡大のために効果的なプロモーションを模索していた
【活用の効果】
・Awardバッジなどを資料に積極活用し、客観的な評価をアピール
・ポジティブな意見はモチベーションに、ネガティブな意見は気付きに
・製品の価値ある部分を再認識し、ユーザーが求めるよりよい改善が可能に
―御社の事業内容と、「rakumo」という製品について教えてください。
当社rakumoは、お客様の生産性向上、業務効率化を図るクラウドサービスを提供しています。Googleが法人向けに提供しているアプリケーションサービス群「Google Workspace」を拡張するツールがメインです。
Google カレンダーを使いやすくする「rakumo カレンダー」、社内掲示板の「rakumo ボード」、社員名簿や共有アドレス帳として使える「rakumo コンタクト」、経費精算の「rakumo ケイヒ」、ワークローツールの「rakumo ワークフロー」、勤怠管理の「rakumo キンタイ」があります。
すでにGoogle Workspaceをお使いであれば、アカウントの認証や権限設定などをそのまま利用でき、Googleのサービスと同じセキュリティレベルでご活用いただけます。他社の競合サービス、たとえば経費精算や勤怠管理などのサービスの多くは単体で使えるものとなっているのに対して、我々のrakumoはGoogle Workspaceを利用していれば、導入しやすく、使いやすく、運用しやすくできるのが特徴です。
―ITreviewを活用する以前はどのような課題感があったのでしょうか
今申し上げた特徴から、そうであるがゆえのプロモーションの難しさがありました。もちろん、すでにGoogle Workspaceを導入しているお客様であればメリットの訴求は明確です。しかし未導入であれば、まずはGoogle Workspaceが必要になります。
そういった前提のない他製品よりはリード獲得に向けた工夫が必要ですし、かといって同じカテゴリーの製品と並ばないことにはrakumoという製品が存在することを知ってもらえません。ですから、無理なく・無駄なく適切に行えるプロモーションを模索し続けていました。Google Workspaceが必要な分、肝心のrakumoを導入していただくまでのリードタイムが長くなってしまうという悩みもありましたし、そもそもrakumo のニーズはあっても、Google Workspaceのニーズがなければ、先に進まないという状況も起きます。当社のサービスをフルスイングでプロモーションできないもどかしさは感じていましたね。
―ITreviewを知ったのはどういうきっかけで、どんなところに魅力を感じたのでしょう。
広告などリード獲得のためのプロモーションだけでなく、それ以外の方法でお客様に認知してもらえる方法がないかも模索していたときに、ITreviewというWebサイトが立ち上がるという話を聞いたのが最初です。その内容を聞いて非常に面白い取り組みだと思いました。
お客様の立場からは、広告や自社Webサイトなど製品開発元が発信した情報では、利点ばかりが強調されているので素直に信じることができなかったりします。自社Webサイトに欠けていて、お客様がより知りたい情報というのは、実際に使っているユーザーの声なんですよね。ITreviewはそういう一般のユーザーの方からのレビューが集まるWebサイトだと。
ITreviewなら、我々がそれまでできていなかった製品の認知拡大のための活動を補完し、導入を検討している他のお客様にとっても本当に知りたい情報が得られます。ユーザーの生の声がオープンになる場所は今まであまりなかったですし、そこには大きな価値があると思って、立ち上げとほぼ同時に活用を開始しました。
―ITreviewのレビューや機能を具体的にどのように活用してきましたか。
まずは、とにかく社内にお客様の声を届かせて、そこに社員が意識を振り向けられるようにしたいと思いました。方向性としては5つ考えまして、「購買への貢献とブランディングを図ること」、「お客様の不満を察知して改善すること」、「ユーザーの声に気付きを得て開発面でアクションを起こせるようにすること」、「ポジティブ・ネガティブ両方の声にきちんと対応してファンを作ること」、そして「ITreview上のユーザーの声やさまざまなデータを資料などで二次活用すること」です。
特に5つ目の二次活用については、ITreviewに投稿されたレビューの内容を当社のカタログなどに載せたり、ITreview Awardで評価いただけたことをプレスリリースで発信したり、AwardなどのバッジをWebサイトや資料に掲載したりして、お客様から評価・信頼されていることを示す活動を積極的に展開してきました。
また、ITreviewがもつSlackとの連携機能を利用して、新着レビューを多くのメンバーが参加しているチャンネルに通知するようにしました。そのうえでカスタマーサポート部門や開発部門では、新しいレビューが投稿されたらその中身を逐次共有し、企画担当者やデザイナーも参加する隔週のミーティングでそれに対する進捗を確認していたりもします。
―活用を続けてきたことで、目に見えるような具体的な効果はあったでしょうか。
私のようにマーケティング部門や営業部門の人間からすると、お客様のポジティブなご意見は、導入検討している他のお客様にいい影響がありますし、ネガティブなご意見も次の改善につなげるヒントになるので、どちらも非常に重要と考えています。
また、開発部門からは、「普段はお問い合わせ・機能リクエストなどで、お客様からのご意見・ご要望をいただく機会は多くあるが、ポジティブな声はなかなか現場に届きづらく、ITreview によってどちらも見えるようになったところにも価値がある」という話を聞いています。
―ポジティブとネガティブ、どちらの意見も同じように大切というわけですね。運用してきたなかで他に気付きみたいなものはありませんでしたか。
カスタマーサポートからは印象的な出来事があったと聞いています。あるお客様がrakumoを導入した直後、何十回も問い合わせをしてきたと。決してクレーマーというわけではなく、純粋に疑問があって問い合わせしてきたようなんですが、そのやり取りを続けていくなかで当社の方でもお客様の要望が見えてきて、製品のアップデートに反映したそうです。
製品開発ではそういう風にユーザーの声をもとにアップデートするのはよくあることなんですが、最後にお問い合わせいただいてから3カ月ほどして、そのお客様からITreviewにレビュー投稿があり、「サポート担当にとても丁寧に対応していただいた。問題もタイムリーに解決でき、助かりました」といった旨のコメントをいただいたんです。運用が落ち着いてからのレビューなので内容の信憑性も高いですし、他のお客様にとっても非常に有用な情報になっていました。
何度も立て続けに問い合わせがあったときは大変でしたが、お客様にきちんと評価していただけてカスタマーサポートのメンバー皆で喜んだそうです。お客様と直接やりとりする部門だけに、ときには厳しいお声をいただくこともあります。そんななかでも真摯に対応していった結果、努力が報われるようなレビューがあって励みになったと聞いています。そうやってお客様とのつながりをつくっていけるのは、他のプロモーションツールにはないITreviewならではのものだと、改めて感じた出来事でもありました。
―今後、ITreviewの活用はどのように広げていきたいと考えていますか。
以前、ITreviewのレビューをもとに我々が独自に一度ホワイトペーパーを作ったのですが、個々のレビュー内容を細かくカテゴリー分けして統計データ化していたこともあって、本当に大変な作業になっていました。まとめている間に新しい投稿も追加されていきますから、継続的にホワイトペーパー化するのは諦めたんです。完成までに時間もかかっていましたし、ページ数も多かったせいで営業担当者が活用しにくい状況にもなっていました。
そのため、これをもっとライトな内容にして、3カ月ごとに更新していく資料にすることを今考えています。ITreviewですぐに得られる統計データやグラフなど、ビジュアルをもっと駆使してきれいにわかりやすく表現し、お客様のレビューの中から客観的なコメントをピックアップしたいと思います。3カ月単位の更新なら、その間に増えたレビューのみチェックして、新しい声を資料に追加するか、差し替えるかを判断するだけでよくなります。
そういう資料を、我々が参加するイベントやセミナーの開催後、しばらくたったタイミングで提示していくつもりです。 お客様の導入検討段階の途中で、実際に rakumoをご利用いただいているお客様の声を届けることで、興味関心のレベルを引き上げて導入に一歩踏み込んでもらえると思っています。
また、ITreviewのレビュー内容をもとにして、製品の改善ポイントを検討できるレポートも3カ月おきに作りたいと思っています。社内のあらゆる部門がお客様の声により向き合える状態を作り、レビューに対して丁寧に返答していくことで、他のお客様にもITreview上で目に見える形で伝わることにもなります。そこにも、とても大きな価値があるのではないでしょうか。
―ユーザーの新しい声をいかに集めていくかも重要になってくると思います。
そのためにも、投稿を促すようなレビュー獲得キャンペーンは定期的に実施したいですね。導入検討しているお客様は古いレビューより新しいレビューを読みたいと思うでしょうし、我々のサービスも日々アップデートし続けていますから、その進化に合わせたお客様からの評価もいただきたいですよね。レビュー数が多いということは、たくさんのお客様に製品が選ばれていることの証しでもあります。何もしないとレビューは増えませんので、そこはうまくキャンペーンを活用したいですね。
―最後に、ITreviewをこれから活用したいと考えている企業に向けてメッセージがありましたら。
お客様の声は最強のプロモーションツールです。多くの声が得られるITreviewというサービスは、使いこなし方によってさまざまな方向性で価値を出せるものだと思います。お客様に製品を通じて価値を提供し、それを認めてもらって、より頑張ろうとみんなが思えるサイクルができる。そのサイクルの潤滑油となるお客様の声が集まるITreviewを活用していくことが、会社をうまく回すことにもつながるのではないでしょうか。
2021年1月29日