ユーザーの声をもとに全社で次のアクションへつなげ、自社サービスの強みをさらに伸ばす――ROBOT PAYMENT

ユーザーの声を集め、それを全社に展開し、改善を図っていくという能動的なアクションを繰り返すことで、製品強化を実現。

企業の経理部門において最も手間がかかり、しかもミスが許されない仕事の1つである請求業務。それを電子化、自動化するのがROBOT PAYMENTの提供する「請求管理ロボ」です。2014年にローンチした同サービスはすでに500社以上が導入しており、特に請求金額と入金額を自動で突き合わせる「自動消込」機能は多くの企業が重宝しています。ITreviewでは、そのROBOT PAYMENTについて、「Customer Voice Leaders 2022」の1社として選定させていただきました。ユーザーの声を集め、それを全社に展開し、改善を図っていくという能動的なアクションを繰り返すことで、製品の強みを伸ばしています。

■インタビュイー情報
株式会社ROBOT PAYMENT
マーケティング 部長
塚越裕太様

本記事のサマリー

【背景・課題】
・事例記事では得られないユーザーのより率直な生の声が欲しかった
・自社発信ではない第三者を介したプロモーションの方法を探していた
・直接的な対話では伝わってこない顧客の課題を知りたかった
【活用の効果】
・バッジやレビューなどを使い、メルマガやWebサイトで自社製品を効果的にアピール
・広告や営業活動において訴求すべきポイントが明確に
・ユーザーの声から改善に向けた次のアクションへつなげることが可能に

事例制作では得られない、より正直な生の声を聞くために

―御社の事業内容と製品の概要について教えてください。

当社ROBOT PAYMENTは、決済領域からスタートした会社です。定期的に料金が発生するサブスクリプションサービスを運営している会社向けに、課金手段を提供するソリューションを作ってきました。それが「サブスクペイ」というサービスで、その後に新たな事業として「請求管理ロボ」というサービスを始めました。

法人間の支払いは基本的に請求書のやりとりで行う形になりますので、その請求業務を自動化するソリューションが「請求管理ロボ」です。類似の他社サービスの多くは請求書の発行を電子化するのがメインですが、当社の場合は「サブスクペイ」で培った決済機能とのシナジーがありますので、請求書の発行だけでなく、請求データと入金データを比べて、システム的に突き合わせる、つまり「自動消込」の操作ができるのが特徴です。

本来なら経理担当者がネットバンクで入金履歴と、表計算シートにある請求金額とを目視で1つ1つ確認していたものを、システム的に自動化できます。1カ月間の請求件数としては最大10万件ほどあっても対応可能な処理能力の高さも強みです。加えて、売掛金100%保証で請求代行する「請求まるなげロボ」というオプション機能も用意しています。

―「請求管理ロボ」においてITreviewを活用していこうと考えたきっかけは何でしたか。

当社は以前から導入事例の制作を強化していまして、多くの人にお客様の声を届けようとしてきました。ただ、導入事例だとお客様が身構えているところもあり、当社のプロダクトに関してポジティブな話をしていただけるのですが、それよりもう少し生の声が聞きたいと感じることもありました。そういう生の声をお客様の言葉でそのまま直接届けられる手段はないかと探していたところに、ITreviewというメディアがあることを知り、そこに投稿されているレビューをぜひ我々のWebサイトなどでも活用していきたいと考えました。

―そこからどのように活用してきたのでしょう。

2021年11月頃に有償契約をして、まず初めに取りかかったのが、ITreviewに投稿されているレビューを当社のメルマガに盛り込み、お客様に届けるということでした。他のお客様からこんな感想が届いています、という形で見せる感じですね。たとえば自動消込の機能をアピールしたいタイミングではその機能についてコメントしているお客様のレビューを添えたり、請求書関連の機能についてアピールしたいときは請求書発行の機能を褒めていただいているレビューを転載したりと、伝えるメッセージをたびたび変えています。

当社のWebサイト上では、ITreviewで得られた機能ごとの評価スコアを他社サービスのスコアと並べて掲載していたりもします。使いやすさやサポート品質など、お客様に評価いただいている点を第三者のメディアからの情報として得られて、そのまま掲載できるのはありがたいですね。プロダクトページや営業用の資料ではITreviewからいただいたリーダーバッジも掲載しています。当社のサービスを初めて知った方にも安心感や信頼感を与えられればと期待しています。

―ITreviewからはホワイトペーパーも作成してご提供させていただきました。

ITreviewに作っていただいたホワイトペーパーは、お問い合わせいただいた導入検討中のお客様にお送りしました。集まったユーザーレビューをきれいにまとめたような内容です。自社で制作してしまうと単なる自己アピールになってしまいますが、第三者の率直なレビューから作っていただけたことで、比較検討しているお客様の後押しになるような資料に仕上がったと思います。

レビュー投稿を増やすコツは依頼タイミングを計ること

―ユーザーから投稿された内容は社内でも共有されているのでしょうか。

新しいレビューが投稿されたタイミングで、必ずSlackの全社向けのチャットで通知するようにしています。それに対して喜びの声などみんなから敏感に反応があって、社内活性につながっているように感じます。それともう1つ大事なこととしては、お客様が改善してほしいと思っているポイントもレビューの中にあって、それは当社として真剣に取り組まなければいけない点であるということ。ここはしっかり次のアクションにつながるようにしています。

ITreviewに投稿されたレビューは、お客様のより本音に近い言葉が聞けるものですので、社内メンバーに確実に伝える必要があると思っています。お客様が自分たちのプロダクトをどう評価し、どこに喜んでいただいているのか、ポイントとなるところが具体的にわかるのがすごくいいですよね。製品開発を担当しているプロダクトチームに連携をとって機能追加を検討してもらったり、カスタマーサクセス部門にユーザーのフォローをする必要がありそうなことを伝えて議論したり、ユーザー1人1人の意見ができるだけダイレクトに社内に伝わるようにしています。

―以前はそういった活動は難しかったのでしょうか。

普段からカスタマーサクセス部門などを通じてお客様の声に耳を傾けるようにはしていますが、そこだけでは伝わってこない・伝えられない部分もあります。ITreviewを介したレビューだからこそ得られる情報があり、それに対して具体的なアクションをとることで、中長期的に見ればサービスの解約を踏みとどまってもらえたり、顧客満足度の向上に結び付いたり、というところにもつながるように思います。お客様が課題を抱えているときに、レビューの声で把握してすぐに動けますから、そういう意味では以前よりアクションの手数を増やせていますね。

―ITreviewを活用・運用していくところで難しい部分はありませんでしたか。

正直難しく感じるところはなかったです。本当に活用しやすかったですし、ITreviewの方にもいろいろとフォローしていただけました。お客様からのレビュー投稿をいかにして獲得するか、というところでは一緒に動いていただき、レビュー投稿をお客様にお願いするときの効果的な声掛けのタイミングも考えていただけました。

たとえば当社のプロダクトを導入した直後にお声がけしたところで、お客様は何を書いて投稿すればいいかわかりません。お客様の運用が軌道に乗るまで、当社のカスタマーサクセス部門が3カ月ほどかけて並走しますので、運用がしっかり回って、良い点もそうでない点も見えてきたところで、「ぜひ率直なご意見をお聞かせください」とお願いするようにしました。

そうすることで実際にレビュー数を増やすことができました。カスタマーサクセスがお客様を手厚くサポートしている点など、率直にレビューに反映されていることを感じますので、レビューをお願いするタイミングは大事だなと思いましたね。

―ITreviewについて社内の評判はいかがでしょう。

営業部門の人たちは、我々のプロダクトの「ここが評価されているんだ」というのが俯瞰的に見えて、そのあたりの訴求を強くすべきかどうか、といった判断もできるようになったそうです。マーケティング部門も、お客様に喜ばれている機能をキーワードにして広告を打ったりしています。実際のお客様の声をビジネスに活かす素材として使えるところはITreviewならではだと思いますね。普段お客様と接することのないエンジニアやバックオフィスの社員もリアルな声を気にしていて、それをすぐに伝えられるようになったのも、すごく良かったなと思っています。

ユーザーの声が自分たちのとるべきアクションの指針になる

ー今後、ITreviewをどのように活用していきたいとお考えですか。

四半期に一度のペースでキャンペーンを実施して、お客様にレビュー投稿を促していますが、これは今後も続けていきたいと思っています。ITreviewのレビューやデータはすごく良いコンテンツで、「請求管理ロボ」を初めて知った方に見ていただくことにも大きな価値がありますから、当社のWebサイトなどでもっと活用していこうと考えています。もちろん「サブスクペイ」など他のプロダクトについてもITreviewに掲載して、積極活用していきたいですね。

―ITreviewをこれから活用していきたいと考えている企業に向けてメッセージをお願いします。

ITreviewでユーザーの声を集めることによって、お客様の期待や求めていた課題、改善してほしいポイントなどが理解でき、自社内にその情報を広く届けられます。それが自分たちのとるべきアクションの指針の1つにもなるんですよね。さらにアクションの精度を高めるためにお客様の声をたくさん集め、社内展開してすぐ次のアクションに移る。このサイクルを回すことで自分たちのサービスがどんどん改善していくと思います。

しかもITreviewは社内コミュニケーションのきっかけにもなります。Slackでお客様のレビューを共有すると、各部署のメンバーからコメントが入って自然と議論が始まります。そこから各々がすべき具体的なアクションにつながっていくので、もはや我々のビジネスには欠かせないツールになっていますね。

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