「口コミの活用」が自社で提唱する機能・価格以外での差別化につながる

導入のしやすさNo.1 (*1) のSFAを展開するマツリカがITreview再導入を決めた理由

現場の使いやすさ、わかりやすさにこだわったSFAツール「Senses」(センシーズ)を展開する株式会社マツリカ。ITreviewを導入いただくのは二度目ということもあり、前回ご利用時から同社を取り巻く環境や戦略の変化がどのように変化し、なぜ再導入いただいたのか、インタビューを行った。

■インタビュイー情報
株式会社マツリカ
執行役員 中谷 真史 氏
Marketing Manager 根本 翔一 氏

*1. ITreviewカテゴリレポート2021Fall CRM・SFAカテゴリ

本記事のサマリー

【背景・課題 】
・市場シェアNo.1のツールと比べるとまだまだ認知度が低かった
・機能面/価格面以外で差別化を図りたいと考えていたが、情緒的な価値はセールストークだと思うように伝えることができなかった
・経営層に対しても、現場の意思をアピールできる手段を必要としていた

【再導入の理由】
・ITreviewのSEOが強化されたことで、自社だけでリーチできない見込み顧客へもアプローチできる期待値が高まったため
・ITreviewの認知度が高まり、営業部門からレビューの二次利用やバッジの利用について強い要望があったため
・プロダクトの進化によって、ターゲットを広げることができたため

「認知の量」だけでなく「認知の質」も高めたい

――まず御社の事業内容について教えてください。

中谷様:Sales-Techの領域で営業管理・支援ツール、いわゆるSFA(CRM)を展開しています。市場シェアNo.1のツールに挑む形で事業を展開するため、ニッチ戦略を軸にしています。例えば、日本市場は海外ほどITリテラシーが高くないこともあり、グローバル製品は使いづらいという評判も耳にします。そういった点を逆手に取り、現場に寄り添ったSFAを作ることが当社のコンセプトです。

――それが御社のSFAツール「Senses」ですね。このツールにはどのような特性があるのでしょうか。

根本様:レビューでもよく書いていただいていますが、「現場ファースト」で、実際に活用する営業パーソンにとっての「直感的な操作性」や「設定のしやすさ」が大きな特性です。営業現場の人が進んで使える、管理されているというよりも自分のために使ってもらえるツールということですね。

「Senses」はSFAやCRM部門で高い評価を集め、
ITreview Gridでは「Leader」として表彰されている

――SFAの市場で「競合差別化」を考える時、どのような課題があったのでしょうか。

根本様:大きな課題ですと、市場シェアNo.1のツールと比べるとまだまだ認知度が低いという点があります。

――今回、ITreviewを導入いただいた背景にはどのような課題がありましたか。

中谷様:課題は二つありました。

一つ目は、機能面・価格面以外で差別化を図ることです。あまりITに明るくない方は「機能が多くて、安いものがほしい」という要件で製品を選びがちです。ここでベンダー自らが「使いやすさ」「画面のわかりやすさ」といった情緒的な価値をセールストークとして訴求しても 、お客様にはなかなか思うようには伝わりません。そこで、お客様の判断材料として「ユーザーの声」が必要でした。

二つ目は、企業の意思決定のされ方です。現場にとって使いやすいツールでも、経営側は「セキュリティ」「導入・維持費用」「企業の信頼度」といった軸で製品を選ぶ。つまり現場で必要なものと、経営的な意思決定に乖離が起きているわけです。そこで意思決定をする経営層に対し、第三者的な声を届けるためにもレビューが必要でした。

「Senses」は「使いやすさ」「管理のしやすさ」といった観点でも高い評価を集めている

――御社がITreviewを導入したのは今回で二度目ですが、最初に導入した際はどのような期待をお持ちでしたか。

根本様:当時はお試しということで、こちらとしても認知の量を増やすためにいろいろなところでSensesを紹介してもらっていた時期でした。外部サイトから弊社サービスサイトへの導線を経てリード獲得につながれば、という思惑もあったのですが、思うようにリード獲得にまでは至らず、投資回収が難しいと見込んで解約しました。

ITreviewの認知度と権威性が伸びたことが再導入のきっかけに

――ITreviewを一度解約された後、昨年の冬にITreviewを再導入されています。何か再導入のきっかけがあったのでしょうか。

根本様:既存チャネルの増加率が伸び悩んでいたことに加え、これまでにリーチできていなかった層にリーチしたいという思いがありました。これまでのように「認知の量」だけでなく「認知の質」にもこだわる必要があると考え、認知度と権威性のあるITreviewが良いと考えました。

ITreview自体のSEOが以前よりもかなり強くなっていて、同じキーワードでも当社のオウンドメディアより上位に表示される記事もありました。そこで当社サイトにたどり着いていない見込み客も取り込めるのではないか、という期待もありました。

ITreviewはSEOでも効果を発揮するため、新たな見込み客の獲得にも活用できる

さらに、営業部門からレビューの二次利用やバッジの利用について強い要望がありました。これもITreviewの認知度が上がった結果だと思います。

――認知の量から質というお話がありましたが、この2~3年で御社の事業戦略にも変化があったということでしょうか。

中谷様:そうですね。当社はマーケティングに強みを持つ組織ということもあり、リード数が増えるに従い、リーチできる顧客層も広がっていきました。一方、検索エンジンから流入する「アーリーアダプター層」の割合が多い傾向にありました。

そこで、IT投資に対する判断基準や知見が固まっていない「マジョリティ層」を取り込もうと考え、中立的な比較をしてくれるITreviewが有効だと考えたのです。特に、我々は認知度と実績がまだまだ乏しいスタートアップなので、権威性を作ることの重要性を感じていました。

――リーチする層の変化によって企業規模にも変化が生じたのでしょうか。

中谷様:マーケティングが強くなることでアーリーアダプター以降の層にも届くようになり、プロダクトの進化によってターゲットを広げられるようになったという背景があります。顧客層はかなり変わっていますね。

――ターゲットが広がると、従業員数が多いであるとか、業種ごとに営業方法が違うと思いますが、この辺りも広がりがあったのでしょうか。

中谷様:はい、企業規模と営業のモデルは一定の傾向があります。企業規模が大きくなると相対的に既存顧客からの売上が大きくなり、新規獲得営業の比率が下がることがあります。元々、「Senses」は新規獲得営業のマネジメントツールとして強みがあるプロダクトだったので、そういった意味ではターゲット層は広がっていると思います。

――SFAとCRMは隣り合っている市場と捉えることもできますが、御社の場合ですとCRM的な要素が徐々に増えたということでしょうか。

中谷様:SFAとCRMは必ずしも対比ではありません。SFAは、CRMという大きな概念の中において、営業を中心として情報が管理されていく思想です。CRMはそれを内包しており、より大きな意味での「顧客との接点」を管理する位置づけです。我々はCRMベンダーであり、その中で特にSFAが強いと理解しています。

そう考えると、CRMの中にはマーケティングオートメーションや契約管理、カスタマーサクセスの領域も入ってきます。

営業部門が他部署と連携してレビューを収集

――改めてITreviewの再導入をご検討いただいた中で、「リードの質」を高めるための他の選択肢は何か検討されたのでしょうか?

根本様:常に新しい施策を打ち続けているので、他にもいろいろな施策はあります。しかし、ITreviewと類似するサービスで比較したことはありません。

実際にITreviewを使われている会社は多いですし、最近はバッジも良く目にするようになってきたタイミングというのもあったと思います。

四半期に一度、ITreviewで投稿されたレビューを元に表彰を行い、バッジを発行している

――ITreviewを再導入いただいた後、レビューの収集や活用についてはどのようにされたのでしょうか?

根本様:他部署との連携を重視しました。カスタマーサクセスマネージャーやセールスにレビュー収集の担当をつけ、全社的に取り組みました。

中谷様:最初はレビューが思うように集まらない時期もありました。しかし、そこは小さな成功体験を積み重ねるしかありません。お客様からの喜びの声やご評価いただける声をいただけると、営業としても報われた気持ちになりますし、プロダクトを作っているエンジニアや会社にとっても喜ばしいことです。なおかつ、レビュー収集が将来のお客様に対する好材料になりますから、やらない理由がないわけですね。

セールスにとっても、新規のお客様に比較材料としてレビューをご提示できればお客様の購買検討をサポートしやすくなりますので、自ら動いてレビューを取りに行くようになります。そのレビューがポジティブなサイクルを生んでいくと考えています。

――今回はAdvancedプランをお選びいただいています。その中で「この領域のサービスとしてナンバーワンである」という表記が可能になっていますが、こういったものをどのように活用しようとお考えでしょうか。

根本様:ナンバーワン表記自体はまだそこまで活用できていないため、今後の展望にはなります。主にプロダクトサイトやGoogle広告でナンバーワン表記を活用し、また新たなお客様にご興味を持っていただくきっかけにできればと思います。その他にも、営業の提案時に第三者から認定を受けているという信頼性獲得の材料にも使えたらいいなと思っています。

Advancedプランでは「満足度」「導入しやすさ」といった項目で
ナンバーワン表記を行うことができる

――他の調査機関でもナンバーワン表記が取れるところもありますが、なぜ、ITreviewの表記をお考えなのでしょうか?

中谷様:中立的にクラウドツール・SaaSを比較できるサイトはそもそも少ないと思います。また、メジャーではない調査機関でナンバーワンの評価をいただくよりも、ITreviewの方が認知度や権威性が高いからですね。

――最後に、再導入いただいたポイントや今後の期待についてお聞かせください。

根本様:「ITreviewの認知度の高さ」が最大の決め手でした。BtoBの分野ではかなり認知度が広まっていますし、ITreviewでレビュー数が多かったり、良い評価があったりすれば権威性の獲得にもつながります。認知の量と質、両方を得られることが再導入のポイントです。

中谷様:前提として、外部から口コミを得られるのであれば絶対に活用すべきだ、という考えがありました。営業が中立性を担保しながらお客様と話すことは難しいですし、お客様目線に立ったときにも、やはり営業の言うことはポジショントークであるというバイアスがかかります。だからこそ、第三者視点で、なおかつ私たちのことを応援してくださるユーザーは貴重な存在です。さらにそれがリアリティのある声であればあるほど良いわけです。

従って、絶対に口コミは収集したほうが良いという考えのもと、自社の事業フェーズとITreviewの認知度や信頼性、権威性が高まったタイミングがピッタリ合ったことが今回の再導入したきっかけだったと思います。

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