既存顧客の声で新規顧客を呼び込むレビューマーケティング
サービス掲載(無料)全掲載プランのご紹介はこちら
2022年9月29日
コンピューターウイルスや不正アクセスにまつわる新たな脅威が次々に生まれ続けています。しかも、テレワークの拡大によって社外の従業員のパソコンには想定外のセキュリティリスクも……。その課題をクラウド型の統合脅威管理ソリューション(UTM)で解決するのがシスコシステムズの「Cisco Umbrella」です。ITreviewでは、そのシスコシステムズについて、「Customer Voice Leaders 2022」の1社として選定させていただきました。中堅・中小企業がクラウド型UTMという新しい選択肢を検討できるよう、ITreviewを通じて日々効果的なコミュニケーションを図っています。
■インタビュイー情報
シスコシステムズ合同会社
マーケティング本部 スモールビジネス担当
田村 亜弓様
【背景・課題】
・中堅・中小企業とのタッチポイントを増やしたかった
・自社サイト以外の効果的な情報提供の場を探していた
【活用の効果】
・自社サイト、SNS、ホワイトペーパーにレビューやバッジを掲載
・導入企業のユーザーに直接コンタクトをとり情報収集可能に
・高評価IT製品のランキングでも露出
・新しいカテゴリーの製品を詳しく知ってもらえる機会を創出
―はじめに御社の事業内容と、Cisco Umbrellaについて教えていただけますか。
当社はテクノロジーの提供を通じて、企業のお客様のデジタル化推進をお手伝いするパートナーとなることを目指しています。そのなかで私自身はマーケティング部門で主に中堅・中小企業を担当していまして、そういった企業に対してデジタルでのタッチポイントを増やし、製品をより知っていただけるよう取り組んできました。
現在当社はクラウドセキュリティ製品に力を入れています。その1つであるCisco Umbrellaは、不正アクセスやコンピューターウイルスなどからの攻撃を検知し防御するクラウド型の統合脅威管理(UTM)を実現するソリューションで、代理店であるパートナー様を通じてお客様に提供しています。
従来は、オフィス内のパソコンを守ることを主眼としたファイアウォールやセキュリティ対策ソフトが標準的に使われてきました。しかし、テレワークなど昨今の働き方の変革によって従業員のいる場所は特定のオフィスに限らなくなってきており、従来型の手法は有効なセキュリティ対策になり得ない状況です。対して、UTMをクラウド化したCisco Umbrellaであれば、従業員がどこにいても、いわゆる多層防御で強固なセキュリティを実現できるのが特徴です。
―ITreviewを活用していこうと考えたのはなぜですか。
Cisco Umbrellaは今申し上げた通り、従来にない新しい考え方の、新しいカテゴリーに属するセキュリティソリューションです。そうした新しい考え方のソリューションがまず存在しているということをお客様に知っていただくために、ニュースメディアやオウンドメディアなどを活用して認知の拡大を図ってきました。
ITreviewに期待したのは、その次のステップです。他のセキュリティ製品と比べてどんな特徴があり、実際に導入している他のユーザーがどういった感想をもっているのかなど、お客様が製品のより具体的な情報に触れられる場として、ITreviewが最適だと感じました。私たちを含め、メーカーのWebサイトでは製品の優れた部分を強調しがちですが、そういった情報ではなく、第三者の立場であるITreviewのような比較サイトの情報を参考にしたい、というニーズは少なくないと思っています。
担当営業がついているような大企業とは違い、私が担当している中堅・中小企業のお客様はご自身で必要なソリューションを探すことが多いですし、その探していくルートの中に比較サイトというものがあるのではないか、と考えたんです。
―ITreviewのユーザーレビューどう集め、それをどのように活用してきましたか。
レビューの獲得については、投稿していただいた方にギフト券をプレゼントするキャンペーンを実施し、当社のオウンドメディアやソーシャルネットワーク上で告知もして、ITreviewからさまざまな支援をいただきながら進めてきました。
活用の中身としては、お客様から見た当社製品の優位性や評価ポイントをピックアップして、それを自社Webサイトやソーシャルメディア上に掲載してPRしていったのが1つ。ITreviewからいただけたリーダーバッジも活用させていただきました。さらにレビューなどをまとめたホワイトペーパーを作成し、配布して、お客様が製品検討する際の情報収集に役立てていただけるようにもしました。
また、実際にレビューを書いてくださったお客様に対しては、ITreviewのプラットフォームを通じてコンタクトし、検討から導入までのプロセスや導入後の状況などをお聞きして、その後の私たちのプロモーション活動に活かせるようにもしてきました。
―効果としては期待通りのものが得られたと感じていますか。
私たちが事前に想定していたのは、ITreviewで製品情報やレビューを見てくださった方が、無料トライアルをお申し込みいただいたり、お問い合わせいただいたりするような流れでした。結果的にはそういった直接のお申し込み、お問い合わせという形では大きな成果にはならなかったんですが、そもそも実際に製品を使ってくださっているユーザーの声は、間接販売をしている私たちからすると大変貴重なものでした。
製品を単純に○×で表現するような機能比較ではなく、使い勝手などユーザーが重視しているポイントを把握できるようになっていますし、それをITreviewにアクセスしてきた他の方が見られることもメリットですよね。ダイレクトに販売増に結び付いているというデータは今のところまだないものの、少なくともITreviewに掲載している製品情報やユーザーレビューが、トライアルの申し込みや問い合わせに向けた露出の場の1つとして機能していると感じますし、全体的なお問い合わせ増はITreviewが1つの要因になっているとも思います。
というのも、年ごとで見ると、当社の製品のなかでもCisco Umbrellaはぶっちぎりの成長率なんです。これはITreviewを活用したからこそ達成できたことだと思いますし、日本企業からの評価が高いIT製品トップ50を掲載した「ITreview Best Software in Japan 2022」(https://www.itreview.jp/best-software/2022)でも、40位にランクインできたのはまさにITreviewのおかげだと思っています。
新しいカテゴリーのセキュリティ製品を探している人たちがたどり着くだろう、ITreviewという場所に情報を載せたことで、より多くの人に知っていただく機会になったと捉えています。従来型のUTMは古いよね、と感じている方からのお問い合わせも明らかに増えてきていて、手応えを感じているところです。
―ユーザーの声をマーケティングに積極的に活用されてきたようですが、プロダクト開発や営業活動などに反映できているところもあるのでしょうか。
それもITreview活用の目的の1つにあります。いただいたユーザーの声は全て英訳して、日本国内で評価いただいてるポイント、改善が必要なポイントなどは海外本社の開発部門にフィードバックしています。海外ではこういったユーザーレビューサイトの活用が日本より進んでいますし、ITreviewが提携しているG2 Crowdというレビューサイトは米国で知らない人はいないほどで、日本でももっと積極的にレビューサイトの活用を広げていきたい、という話を社内でしているところです。
加えて、私たちの側では、Cisco Umbrellaを運用する企業のIT担当者にとってのベネフィットと、その先にいる社内ユーザーにとってのベネフィットという2つの視点からのお話を伺うこともできています。そうした話の中から製品の優れた部分を改めて把握して、それを営業スタッフが売り込むときの要素として強調してはどうか、という判断も可能になりました。
―今後のITreviewの活用方針について、考えているところがあれば教えてください。
代理店を通じて販売していることもあり、直接的な売上拡大という形では効果が目に見えにくいのですが、ITreviewからパートナー様への送客は今後のチャレンジです。ITreviewのレビューを参考にされているのは、中堅・中小企業の方々に限った話ではありません。当社の担当営業がついているような大企業の社員の方にもよく見ていただいているようですので、そのインサイトからアカウントベースドマーケティングで大企業の多くの部署にアプローチする、といった動きにもつなげられるのではないかと思います。
ITreviewはほとんど匿名で投稿できるからこそ、お客様の率直な声が集まるメディアになっているのだと思います。お客様の生に近い声を拾えることで幅広い活用の仕方が考えられるプラットフォームでもありますので、ぜひ使いこなすべきですよね。
2021年1月29日