ネガティブな意見もあえて見せ、誠実さと伴走力を武器にファンを増やす――Repro

顧客の声のネガティブな意見も紹介することで、顧客の信頼獲得。又、マーケティングや営業の方向性決定の参考に。

個人がスマートフォンのアプリやWebサイトを眺めている時間はますます長くなっています。消費者に製品やサービスを提供する側としては、そうしたユーザーの行動に合わせて、最も効果的なタイミングで適切なメッセージを届け、売上につなげたいもの。そんなデジタル接客サービスの代表格が「Repro」です。ITreviewでは、そのReproについて、「Customer Voice Leaders 2022」の1社として選定させていただきました。ネガティブなレビュー内容も正直に披露し、企業として誠実な態度で顧客と向き合い、成果につなげてきました。

■インタビュイー情報
Repro株式会社
Marketing Division Media team 山田拓也様

本記事のサマリー

【背景・課題】
・ITreviewの有償プランに登録していたものの有効活用できていなかった
・バッジを獲得してマーケティングやプロモーションの効果を高めたかった
【活用の効果】
・自分たちの強みがどこにあるのかを再認識
・ネガティブな意見も紹介することで、顧客の信頼獲得へ
・マーケティングや営業の方向性決定の参考に

バッジを獲得することでマーケティングが絶対に有利になる

―初めに御社の事業内容と、Reproという製品について教えてください。

当社はテクノロジーと人の力によって、企業のマーケティングにおける課題解決を目指している企業です。社名にもなっている「Repro」が我々の軸となっているサービスです。スマートフォンアプリやWebサイト内におけるユーザーの行動に応じてプッシュ通知などの機能でメッセージを送り、ユーザーにより最適な体験を提供することで、アプリ・Webサイトを運営する企業の売り上げ拡大を支援するものになっています。

こういったサービスは他にも存在しており、機能的な差もだんだん縮まってきています。しかし我々は、キャッチコピーに「リプロはツールにプロがつく」とある通り、接客ツールを使用したことがないマーケティング担当者であっても、成果を実感してご満足いただけるよう導入から運用まで伴走し、サポートすることを一番の強みとして掲げています。

――その「Repro」について、ITreviewを活用していこうと考えたきっかけは何だったのでしょうか。

僕がマーケティング担当として入社した2020年、すでにITreviewの有償プランには登録済みでした。しかし、積極的に活用しているような状況ではなく、もったいないなと。入社から半年ほどして仕事に慣れてきたところで、いよいよ本気を出して取り組んでみようと考えました。

前職のツールベンダーにいたときにもITreviewの無料プランを利用していて、レビュー集めを試したこともありましたが、現在「Repro」で利用している有償プランならもっといろいろなことができます。たとえばその製品カテゴリーでユーザーから高い評価、満足度を獲得できれば、ハイパフォーマーやリーダーなどのバッジをITreviewからいただくことが可能です。ユーザーからの支持を示すことができるのはマーケティングには絶対に有利です。そのため、まずはバッジを狙っていこうと思いました。

ネガティブなレビュー内容も資料にそのまま掲載

―バッジを獲得するために、たとえばどんな取り組みをされてきましたか。

すごく基本的なことだと思うのですが、1つはレビュー集めですね。「ギフト券をプレゼントするキャンペーンを実施中なので、レビュー投稿をお願いします」というような案内をクライアントにメールでお送りしました。

一定の反応はいただけて、レビュー投稿もいくつかあったのですが、劇的に投稿が増えることはありませんでした。どういったクライアントに案内するのがいいのか、といったところも明確に理解していなかったこともあって、少し悩みました。それでもリーダーバッジなどをいただくことができ、資料に掲載するなどして活用してきました。

―ユーザーレビューやバッジは具体的にどんなところで利用されているのでしょう。

営業資料やWebサイト、展示会の壁面などです。最近はかなり積極的に使っています。営業がクライアントに提案するときの営業資料にバッジを入れていますし、リード獲得のために制作しているホワイトペーパーにも、バッジやユーザー投稿を掲載しています。また、展示会などのイベントでは、出展ブースのパネルなどに表示していますし、現地会場で来場者に配る資料にもバッジ、レビューを入れています。他社さんの製品資料でも、ITreviewのバッジを目にすることが最近どんどん増えてきていますよね。

―ITreviewの活用において、御社なりに工夫しているところは何かありますか。

ホワイトペーパーなどの資料に盛り込むレビューは、その内容の善し悪しに関わらず掲載するようにしていることです。会社のバリューに「Client First」というものがあり、その行動指針に基づいて、クライアントの喜びの声も、不満の声も載せています。全体的には高く評価いただいているポジティブなレビューが多いのですが、もちろんそうでないものもあります。そこから高評価のレビューだけを見せるのは誠実ではないなと感じたんです。

積極的にネガティブなレビューを掲載するのはどうなのか、という点で当然社内でも議論がありましたし、ポジティブとネガティブの掲載バランスも悩ましいところではありました。しかし、結局のところITreview上ではどれも公開されているレビューなんですよね。そこにたどり着いたときには目にすることになります。であれば最初から正直に、不満を持たれている意見もあることをあらかじめ理解していただいた方が本当の意味で「Clinent First」だろうと考え、あえて掲載することにしました。

―製品としての弱みも見せるということは、そこに対しても取り組んで改善していく、という宣言でもあるかと思います。

そうですね。投稿されたレビューはひと通り僕からカスタマーサクセス部門に伝えています。その後、重要な改善項目になると判断されたものは明確に開発部門にまで伝わるフローになっており、製品開発のロードマップ上にもその内容は随時反映されていきます。貴重なクライアントの生の声ですし、どの企業の方が使っているのかまでわかる場合もありますから、優先度もつけやすいですね。

明確に自分たちのアドバンテージを認識できる

―ITreviewの活用によって、効果として実感していることは何かありますか。

特にカスタマーサクセスは、我々にとっての大きな強みになっている部分です。クライアントと頻度高く会話し、手厚くサポートしていくスタイルということもあり、クライアントからはそこを実際に高く評価していただく投稿が多いです。その情報を社内で共有することで、カスタマーサクセス部門の担当者それぞれが、明確に自分たちのアドバンテージを認識できるのはいいことだなと思っています。

一方で、そういった直接の対話だと、ネガティブな意見はクライアントの方から言い出しにくい場合もあります。しかしそこはレビューの方だと匿名で投稿できることもあり、率直にネガティブなことも書いていただきやすいので、うまく製品の改善にもつなげられる声を集められているのではないかと思います。

また、他の部署でもレビューや評価が役に立っているところがあります。マーケティング部門では、製品のアピールポイントとして何を打ち出していくか考えるときに、クライアントのみなさんにどう認識されているかをまず把握します。評価されているポイントがあればそれを中心に打ち出すべきだ、というのが見えてくるんですよね。

―社内からはITreviewについてどんな反響がありますか。

僕のいるマーケティング部門も、営業部門でも、顧客獲得のために情報として出しやすい実績、わかりやすい評価があるのは便利で、すごく助かっている、という声が上がっています。ポジティブな意見は純粋にうれしいので、みんなのモチベーションにもなっています。レビュー投稿をクライアントに直接お願いするのはカスタマーサクセス部門の担当者になりますが、喜んで投稿してくださる方もいらっしゃって、その依頼過程で新たなコミュニケーションが生まれているのもいいことだなと思います。

―ITreviewを活用、運用していくところで難しく感じるところはありませんでしたか。

レビュー投稿を増やすための方法を見つけていくところですね。たとえばギフト券をプレゼントするのでレビューを書いてください、とお願いしても投稿していただけないときもあれば、我々に良い印象をもっていただいているファンのような方だとあっさりレビュー投稿を請け合ってくれたりもします。どうアプローチすればいいのかは相手によって異なりますので、ベストな案配を探っていくのは難しいところです。そのあたりはクライアントの状況を完全に理解しているカスタマーサクセスの担当者にお任せして、快く投稿していただけそうな方に直接丁寧にご連絡してお願いする、という役割分担にしています。

自社サービスのノウハウも活用してさらなるレビュー獲得へ

―今後、ITreviewをどのように活用していきたいか、方針みたいなものがあれば教えていただけますか。

クライアントがアクセスする「Repro」の管理画面にレビュー依頼の案内を出す、というアイデアがあります。特定の行動をした人にメッセージを送るというのは、それこそ「Repro」の機能の基本ですので。たとえば管理画面の中で特定のアクションを実行するなど、よく活用している方に対してレビュー投稿の案内を出します。こうすることで、良いレビューを書いていただける可能性が高いアクティブなクライアントにアプローチできます。

新しいレビューをたくさん集めることは不可欠ですので、キャンペーンなどを定期的に実施していくことも重要です。取れていないバッジ、落としてしまったバッジもありますので、粛々とレビューや高評価を集めてバッジを取り戻したいと考えています。また、ホワイトペーパーにレビュー内容をもっと載せていきたいとも思っています。Reproそのものや特定の機能をどう使うものなのか、我々の口から説明するより、実際に駆使しているクライアントの方が、第三者視点から説明する方が他のお客様には説得力がありますので。

―これからITreviewを活用していこうと考えている企業に向けて、何かメッセージがありましたら。

我々も試行錯誤しているところではありますが、以前、僕らマーケティング部門だけでITreviewを使っていたときはクライアントからの反応が鈍かったんです。ところが、クライアントと直接対話しているカスタマーサクセス部門と一緒に取り組んでいくことで、明確な反応が得られるようになりました。また、クライアントにどうアプローチするべきか、というアドバイスがもらえて、ワンランクステップアップしたように感じました。会社の規模にもよると思いますが、お客様と直接やりとりしている部門と、ITreviewを運用している部門が一緒に取り組んでいくのがベストなのだと思います。

あらゆる企業がITreviewを活用していくことで全員の利益にもつながると思うので、皆さんで盛り上げていきましょう! と言いたいです。なんらかのSaaSを導入するときにはあらかじめITreviewを見る、という行動が一般的になるよう、ITreviewの方でもより積極的な啓蒙活動を広げていただくことを期待しています。

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