2022年ベストソフトウェア1位に輝いた「UMU」。認知度向上を狙ったマーケティング戦略と質の高いレビュー獲得につながった取り組みの秘密

ITreviewを取り組むことでインバウンド問い合わせ増加などビジネスにも多大な効果があった事例をお話いただきました。

企業の持続的な成長において大きな課題の1つである人材育成。人材不足が深刻さを増していくなか、既存の人材をいかに伸ばし、活用していくかという視点はますます重要になってきます。そこで大きな役割を果たしているのが、ユームテクノロジージャパンが提供しているラーニングプラットフォーム「UMU」です。

全世界203以上の国と地域で100万社以上、日本国内では17,000社以上が導入しているという「UMU」。2022年6月発表(5月末にダイヤモンドオンライン上で先行発表)の「ITreview Best Software in Japan 2022(※1)」では堂々の1位を獲得し、日本のビジネスユーザーが最も高く評価するサービスとなりました。これによりインバウンドからの問合せが大きく増加するなどビジネスにも多大な効果があったようですが、そこに至るまでには、レビュー投稿を集め、活用していくところにおいて、同社ならではの数々の工夫がありました。

※1 ITreview Best Software in Japan 2022:2021年04月~2022年03月の1年間、ITreviewでリアルユーザーのレビューを30件以上獲得した製品を対象に、各種指標を掛け合わせて算出したITreview Scoreにより選出したものとなります。

■インタビュイー情報
ユームテクノロジージャパン株式会社
マーケティングチーム CMO 本橋 孝洋様
マーケティングチーム マーケティングスペシャリスト 木村 麻鈴様

本記事のサマリー

【背景・課題】
・企業やサービスの知名度に課題
・第三者の口コミによるプロモーションを検討していた
【活用の効果】
・ITreviewトップ50製品の1位にランク
・大手企業を中心としたインバウンドリードの獲得が7倍近くに増加
・製品改善や社員のモチベーションアップにも

詳細なレビュー投稿の仕方を資料、動画で解説

―はじめに御社の事業内容と、提供されているサービスについて教えてください。

本橋様
当社はラーニングプラットフォームである「UMU」の販売と、ラーニングコンサルタントによる効率的な学びの設計・提案という2軸で事業展開しています。そのうち「UMU」については、知識のインプットだけでなくアウトプットとフィードバック、さらには双方向性を交えることで、学んだことをしっかり定着させるところに重きを置いているサービスになっています。

「パフォーマンス型双方向 ラーニングプラットフォーム」と銘打っており、一般的なLMS(学習管理システム)やeラーニングコンテンツのような、詰め込み型の学び方とは似て非なるものです。コンテンツで学習した後、自分で動画を撮って実践するなどアウトプットする場があり、それに対して社内からフィードバックをもらって、さらに改善していくためにアウトプットとフィードバックを繰り返して学習内容を自身に定着させていくことが可能です。

また、自分で撮った動画をアップロードすることで、その内容をAIが評価してくれるコーチング機能があり、たとえば社員が多い場合でも営業ロープレ(営業スタッフの商談ロールプレイング)によるスキルアップの効率化を図れます。自己学習のモチベーションを上げる方策の1つとして、ゲーミフィケーションの概念を用いた仕組みをプラットフォーム上に用意しているのも特徴です。

―なぜITreviewを活用していこうと考えたのでしょうか。

本橋様
1つは「UMU」の認知度向上です。私自身、入社を考える以前は「UMU」の存在を知らなかったくらいです(笑)。そういった一般にあまり知られていないサービスの認知度を高めようとしたときには、SEO対策をはじめ方法はいくつかありますが、それよりも、サービス比較サイトのようなところで上位の評価を得ることが手っ取り早いのではないかと思いました。

木村様
最近は、実際に利用しているお客様のような第三者にサービスの良さを認めてもらうことで信用を高めていく、というマーケティング手法が広がっています。当社でもWebサイトにお客様の声を載せていましたが、実ユーザーの声が掲載され、他のサービスと比較もできるITreviewのような外部サイトに掲載した方が、新しいお客様に注目してもらいやすいだろうとも考えました。

本橋様
その意味では、ITreview以外の外部サイトも利用しているのですが、一番力を入れたのは正直なところITreviewです。他の比較サイトだとお金を支払うことで上位に掲載されやすい仕組みになっていたりしますが、それだとあまり楽しくないなと。自分達の頑張りに応じて上位掲載され(※2)、レビュー投稿がたくさん集まり、ユーザー様に認めてもらえる。そういう過程を踏む方が自分自身のモチベーションにもつながると思いました。

※2 ITreview上では、初期表示を「レビューが多い順」としておりますが、包括的な「上位表示」を保証するものはありません。

―レビュー投稿を集めていくうえで工夫したこと、効果的な取り組みの仕方などはありましたか。

本橋様
そこは企業秘密にしたいんですけど(笑)、いくつかお話しすると、まずITreviewではレビュー投稿した方にギフト券をプレゼントするキャンペーンを実施することが多いと思いますが、当社ではマグカップやTシャツなどのノベルティがありましたので、レビュー投稿していただけたらそれをプレゼントします、といったようなキャンペーンを最初に実施しました。ただ、それだけだと実は全然投稿が集まらなかったんです。

そもそもレビューは書くこと自体が手間ですし、書くとしてもどれくらい時間が取られるかわからないのがお客様にとってネックになっているのではないか、と思いました。そこで、レビューの書き方について、ITreviewの投稿画面のスクリーンショットなどを多用しながら、ここまでで5分、ここまでで10分かかります、というのがわかる資料を作り、その資料をもとに僕たちで説明動画を撮影して、営業スタッフに「お客様にこの動画を見せて、資料を渡してください」とお願いしました。

―まさに御社のラーニングコンテンツ開発のノウハウが活かされているわけですね。

本橋様
資料作成にあたっては、どういう順番で情報があると投稿したいと思うか、どれくらいの短さの動画だったらちゃんと見てくれそうかなど、お客様の目線に立って内容を組み立てるところはかなり意識したと思います。それでも資料作成から動画撮影までせいぜい1時間くらいでしたから、それほど手間はかかっていません。

あと、何を書いていいかわからない人もいると思いましたので、どんな雰囲気の内容をどれぐらいの分量で書けばいいのかなど、書き込むときの表現の例(※3)もたくさん作りました。ITreview側でも投稿されたレビューの内容を確認されていますが、掲載前にかなりきっちり審査していますよね。その段階で差し戻しになるケースも少なくないので、僕らの方では、差し戻しになってしまったお客様に直接連絡してアドバイスする、というようなこともこまめにやりました。

※3 ITreviewでは、恣意的にレビュー内容を誘導することは認めておりません。
同種のアプローチをされる際は、事前にITreview担当者へご確認下さい。

問い合わせは7倍増。ターゲットの大手企業に大きな効果

―ユーザーレビューや獲得したバッジはどのように活用してきましたか。

木村様
バッジやレビュー内容は当社Webサイトのトップページに掲載したり、営業スタッフが使う提案資料に入れたりしています。2022年3月には展示会イベントを実施したのですが、そこでも掲示するなどしてPRに活用してきました。

また、ITreviewの製品情報ページでは、「UMU」の特徴をわかりやすく伝える、というところを意識してコンテンツを作っています。自社Webサイトに記載している要素を、表現を少し変えながら見せています。たとえば新年度の新入社員研修の期間には、それに関連する文言を目立つように表示するなど、時期に合わせて中身を変えるといった工夫もしてきました。

本橋様
レビューの中で改善点や要望を指摘されることもありますので、それらはすべてグローバルの開発チームに連絡しています。全体的な開発のロードマップがあるので最優先というわけにはいきませんが、実際に製品に反映されたものもあります。

―「ITreview Best Software in Japan 2022」では見事1位を獲得し、そのバッジもご活用いただいています。

本橋様
数あるバッジのなかでも、今回の「ITreview Best Software in Japan 2022」のバッジは社内でもよく使っていますし、効果も本当に高いです。Amazon EC2やZoom、Slackといった名だたるサービスが上位にランクインしていた2021年を受けての2022年でしたから、そこで1位を獲得できたことについては、社内はもちろんのこと、社長もテンションが上がっていましたし、お客様にもものすごく響いたようです。

木村様
このバッジがあるおかげで営業活動がさらにしやすくなったと社内からは言われています。お客様との打合せ中に受賞を伝えるだけでなく、それまでコンタクトが取れていなかったお客様からも、改めて1位獲得の連絡をするとすぐに反応をいただけたりして、営業的な側面での効果は少なくないですね。

―その他に目に見える具体的な効果はあったでしょうか。

本橋様
以前と比べて受賞後の問い合わせリードは一時的に7倍近くまで激増しました。1カ月以上たった今は落ち着きましたが、それでも以前の3倍近い数はキープしていますし、サービス紹介の資料ダウンロードも一気に増えているので、かなりの効果を実感しています。当社のメインターゲットはエンタープライズ、つまり大手企業様なのですが、そこからの問い合わせリードが特に増加していますね。今までマーケティングチームが手がけてきた活動の中で、この1位獲得による効果が一番高かったと感じるほどです。ただ受賞して終わり、ということにならず、どんどんリードが入ってきたのはいい意味で想定外でした。

――1位のバッジ以外のところで、ITreviewを活用したことによるメリットを感じているところはありますか。

本橋様
お客様の生の声を拾いやすくなったのは間違いなくいいことだと思います。今まではカスタマーサクセスチームがお客様と対話してご意見を頂戴していましたが、面と向かって話をするとなかなか本音が出てこなかったりします。ところがITreviewのようなレビューサイトだと、率直な本音をきちんと書いていただけるお客様がたくさんいらっしゃる。そういった製品改善につながる良質な情報をエンジニアチームに伝えられる、という点もメリットですよね。

それと、サポートが即座に対応してくれたとか、カスタマーサクセスが伴走してくれて自社の学習デザインがうまくいったなど、当社サービスの満足度を高く評価していただいている投稿も多数ありました。これについては、スタッフの励みになったというか、モチベーションにつながっていますね。

権威性の高いトップ50製品の1位、2023年も「絶対に獲る」

―今後のITreviewの活用方針について考えているところがありましたら教えてください。

本橋様
来年、2023年の「ITreview Best Software in Japan」も絶対に1位を獲得したいですね。ITreviewでの年間1位というのは本当に強くて、権威性がめちゃくちゃ高いと感じていますので。

木村様
1位を獲得していくにはやはり社内の巻き込みも必要です。ITreviewで受賞することによる効果の高さは今回のことで十分に理解してもらえたので、社内からの協力は一段と得やすくなると思っています。それを最大限に活かすためにも、お客様への案内の方法などについてはさらなる工夫を加えて、よりわかりやすくしたいと考えているところです。

―最後に、ITreviewをこれから活用していきたいと考えている企業に向けてメッセージをいただけますか。

木村様
こういったレビューサイトの運用は企業のマーケティング部門の方が担当することが多いと思います。マーケティング部門はおそらく直接お客様の声を聞くことが少ないので、ITreviewのように投稿されたレビューを通じてお客様の声に耳を傾けられるのは大きなメリットになり得ます。そういった意味でも、ぜひ前向きに取り組んでみてほしいなと思います。

本橋様
知名度がないところから知名度を上げるのはすごく難しいことです。何百万円も、何千万円もかけてSEO対策できるのならそれでいいと思いますが、そんな会社は多くないはずです。そこで、高い評価を得ることで企業やサービスの知名度が上がるITreviewのような仕組みがあるのは、本当にありがたいと思います。自分たちの努力がそのまま知名度という結果にストレートにつながるのはやりがいにもつながりますから、ぜひみなさんも活用してみてください。

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